レビューではありませんが・・・2020年に読んだヤマ系の本。
今年ももうオシマイとなりました。
色々と調子の狂った1年・・・というか、まだ来年もそんな日々が続きそうですが、これが新しい時代として受け入れていくしかないんでしょうね。
そのおかげ、というワケではありませんが、今年は本をたくさん読む機会に恵まれました。
折角なので何を読んだのかをチラッとご紹介を。レビューっぽいことは無理ですが・・・
一応ヤマブログなので、ソチラ関係の本だけにしておきます(趣味嗜好がバレるので)
一番ハマったのは、今年の3月にもブログに書いたのですが、植村直己関連の本。
↑3月の記事です。
ヤマ関係と言っておきながら、そうでもないですね・・・
ここからドハマリし、あれやこれやを買いあさることに。
まずは左から、
極北に駆ける(植村直己著・文春文庫)
北極圏1万2000キロ(植村直己著・ヤマケイ文庫)
北極点グリーンランド単独行(植村直己著・文春文庫)※中古本
「極北に駆ける」では南極大陸横断のための極地トレーニングとして向かったグリーンランドの地球最北端の村で、現地での生活や交流を中心に、クライマックスでは3000キロの犬橇(いぬぞり)旅行を成し遂げる、といった内容。
「北極圏1万2000キロ」は再びグリーンランドに降り立ち、今度はグリーンランドからカナダ、そしてアラスカ西岸へと、タイトル通り1万2000キロを犬橇で踏破する様子を記した一冊。
「北極点グリーンランド単独行」はそれまでの経験を生かし、世界初の犬橇による単独での北極点到達までの記録と、その直後に始まったグリーンランド犬橇単独横断の記録の書。
北極圏犬橇3部作、とも言うのでしょうか。
その中でもダントツに面白いのは、やはり「極北に駆ける」でしょうか。文体も生き生きしていて、読者に伝えたいことが山ほどあるよってな感じで、読み終えると次の冒険譚(北極圏1万2000キロ)をすぐにでも読みたくさせる一冊でした。
ドンドンと著書を重ねていくうちの最後「北極点グリーンランド単独行」は、凄いエピソードはあるものの、坦々と話しが進んでいく感じで、この時点で植村は冒険にかかる莫大な費用やスポンサーが関係しているのか「極北に〜」の様なユーモラスな一面が、なりを潜めた様に思われてなりません。
続いて・・・
エベレストを越えて(植村直己著・文春文庫)
植村直己と山で一泊(ビーパル編集部編・小学館ライブラリー)※中古本
植村直己冒険の軌跡(中出水勲著・ヤマケイ文庫)
「エベレストを越えて」。植村氏はエベレストへ5度遠征し、1970年に登頂(日本人初)を果たしており、その総決算としての記録と思いを綴った一冊。
「植村直己と山で一泊」は千曲川上流部でテントを張り、焚き火を囲みながらインタビューするという雑誌ビーパルの企画対談本。インタビュー当日の姿や冒険道具などがカラー写真で掲載されており、なかなか貴重な一冊。対談の聞き手は「植村直己・夢の軌跡」著者の湯川豊氏。いい本ですが、絶版ぽくて残念。
「植村直己冒険の軌跡」は2020年10月初版、植村関係では最新刊。明大山岳部同窓生でもある中出水勲氏の回想録を中心にまとめた一冊ですが、面白いのは植村氏と作家・開高健の対談。開高健、ハードボイルド炸裂しております・・・
さて、植村氏が国際エベレスト登山隊に参加する際、実力を付けるために山学同志会・小西政継氏とともにグランドジョラス北壁に登った話は前回紹介した「青春を山にかけて」他、植村氏の著書にチョロチョロ出て来ており、その経緯をどうしても読みたくなって、こちらを購入。
グランドジョラス北壁(小西政継著・中公文庫)
凍てる岩肌に魅せられて(小西政継著・中公文庫)※中古本
「グランドジョラス北壁」はアルプス三大北壁最難関・厳冬期のグランドジョラス北壁に挑んだ記録。植村氏にしろ小西氏にしろ、なんて文章の表現力が凄いんだろうとただただ感心。その流れから、当然の如く2冊目「凍てる岩肌に魅せられて」購入。
小西政継氏は18歳で山学同志会に入会し、その後、会の中心人物として、山学同志会を「鉄の集団」にすると発言し、彼自身「鉄の男」と呼ばれるようになりました。その半生が「凍てる岩肌に〜」に書かれていてこれもなかなか面白く読ませていただきました。
もっと分かりやすいのが、漫画になっております。
半生のほんの一部ですが・・・
こちらはなんと、ネットにて無料で読めます!(検索してみてクダサイ)
もうちょっとお付き合いを・・・
凍(沢木耕太郎著・新潮文庫)
垂直の記憶(山野井泰史著・ヤマケイ文庫)
今さらの本ばっかりですいません・・・
「凍」はノンフィクション作家・沢木耕太郎が、ヒマラヤのギャチュンカン北壁に挑んだクライマーの山野井泰史・妙子夫妻の姿を追った一冊。やはり他の本とは違い、さすが作家が書くノンフィクション、小説としても面白いと思います。
その山野井本人が記した「垂直の記憶」。ギャチュンカンを含めたいくつもの登攀が描かれています。「凍」でも書かれてはいましたが、極限の状態に陥った泰史氏が幻聴・幻覚を見る様などはやはり本人談(&妙子氏談)のほうが生々しい感じがいたします。
植村氏も小西氏も遭難して今は亡きお方。なので山野井氏が同世代でまだまだ頑張っていると思うと、ホントに嬉しい限りであります。
最後にこちら。
人生のことはすべて山に学んだ(沢野ひとし著・角川文庫)
最近は全くですが、若いころ椎名誠の本を読みあさっていたことがあり、沢野ひとしといえばその中の一派で、椎名誠的な「飯食って焚き火してヘンな探検をする」感じかと思いきや、若い頃は山にドップリな方だとは今さらながら知りませんでした。本では彼が登った50の山を彼の目線でユルメに紹介。イラストも相変わらずのユルメ。息抜きできる本でございました。
そういえば八ヶ岳の行者小屋では、沢野氏のイラストグッズがたくさん売られていたっけ・・・
というワケで・・・やっぱりダラダラとシマリのない文面となってしましました。
こんな文字ばっかのブログ、誰が読むんだかと思いましたが・・・ここまで読んでくれた方、ホントにありがとうございます。
来年はどんな本と偶然巡り会えるのか、とても楽しみです。(もちろん山以外の本もですが)
では皆さま、よいお年をお迎えください。
色々と調子の狂った1年・・・というか、まだ来年もそんな日々が続きそうですが、これが新しい時代として受け入れていくしかないんでしょうね。
そのおかげ、というワケではありませんが、今年は本をたくさん読む機会に恵まれました。
折角なので何を読んだのかをチラッとご紹介を。レビューっぽいことは無理ですが・・・
一応ヤマブログなので、ソチラ関係の本だけにしておきます(趣味嗜好がバレるので)
一番ハマったのは、今年の3月にもブログに書いたのですが、植村直己関連の本。
2020/03/10
↑3月の記事です。
ヤマ関係と言っておきながら、そうでもないですね・・・
ここからドハマリし、あれやこれやを買いあさることに。
まずは左から、
極北に駆ける(植村直己著・文春文庫)
北極圏1万2000キロ(植村直己著・ヤマケイ文庫)
北極点グリーンランド単独行(植村直己著・文春文庫)※中古本
「極北に駆ける」では南極大陸横断のための極地トレーニングとして向かったグリーンランドの地球最北端の村で、現地での生活や交流を中心に、クライマックスでは3000キロの犬橇(いぬぞり)旅行を成し遂げる、といった内容。
「北極圏1万2000キロ」は再びグリーンランドに降り立ち、今度はグリーンランドからカナダ、そしてアラスカ西岸へと、タイトル通り1万2000キロを犬橇で踏破する様子を記した一冊。
「北極点グリーンランド単独行」はそれまでの経験を生かし、世界初の犬橇による単独での北極点到達までの記録と、その直後に始まったグリーンランド犬橇単独横断の記録の書。
北極圏犬橇3部作、とも言うのでしょうか。
その中でもダントツに面白いのは、やはり「極北に駆ける」でしょうか。文体も生き生きしていて、読者に伝えたいことが山ほどあるよってな感じで、読み終えると次の冒険譚(北極圏1万2000キロ)をすぐにでも読みたくさせる一冊でした。
ドンドンと著書を重ねていくうちの最後「北極点グリーンランド単独行」は、凄いエピソードはあるものの、坦々と話しが進んでいく感じで、この時点で植村は冒険にかかる莫大な費用やスポンサーが関係しているのか「極北に〜」の様なユーモラスな一面が、なりを潜めた様に思われてなりません。
続いて・・・
エベレストを越えて(植村直己著・文春文庫)
植村直己と山で一泊(ビーパル編集部編・小学館ライブラリー)※中古本
植村直己冒険の軌跡(中出水勲著・ヤマケイ文庫)
「エベレストを越えて」。植村氏はエベレストへ5度遠征し、1970年に登頂(日本人初)を果たしており、その総決算としての記録と思いを綴った一冊。
「植村直己と山で一泊」は千曲川上流部でテントを張り、焚き火を囲みながらインタビューするという雑誌ビーパルの企画対談本。インタビュー当日の姿や冒険道具などがカラー写真で掲載されており、なかなか貴重な一冊。対談の聞き手は「植村直己・夢の軌跡」著者の湯川豊氏。いい本ですが、絶版ぽくて残念。
「植村直己冒険の軌跡」は2020年10月初版、植村関係では最新刊。明大山岳部同窓生でもある中出水勲氏の回想録を中心にまとめた一冊ですが、面白いのは植村氏と作家・開高健の対談。開高健、ハードボイルド炸裂しております・・・
さて、植村氏が国際エベレスト登山隊に参加する際、実力を付けるために山学同志会・小西政継氏とともにグランドジョラス北壁に登った話は前回紹介した「青春を山にかけて」他、植村氏の著書にチョロチョロ出て来ており、その経緯をどうしても読みたくなって、こちらを購入。
グランドジョラス北壁(小西政継著・中公文庫)
凍てる岩肌に魅せられて(小西政継著・中公文庫)※中古本
「グランドジョラス北壁」はアルプス三大北壁最難関・厳冬期のグランドジョラス北壁に挑んだ記録。植村氏にしろ小西氏にしろ、なんて文章の表現力が凄いんだろうとただただ感心。その流れから、当然の如く2冊目「凍てる岩肌に魅せられて」購入。
小西政継氏は18歳で山学同志会に入会し、その後、会の中心人物として、山学同志会を「鉄の集団」にすると発言し、彼自身「鉄の男」と呼ばれるようになりました。その半生が「凍てる岩肌に〜」に書かれていてこれもなかなか面白く読ませていただきました。
もっと分かりやすいのが、漫画になっております。
半生のほんの一部ですが・・・
こちらはなんと、ネットにて無料で読めます!(検索してみてクダサイ)
もうちょっとお付き合いを・・・
凍(沢木耕太郎著・新潮文庫)
垂直の記憶(山野井泰史著・ヤマケイ文庫)
今さらの本ばっかりですいません・・・
「凍」はノンフィクション作家・沢木耕太郎が、ヒマラヤのギャチュンカン北壁に挑んだクライマーの山野井泰史・妙子夫妻の姿を追った一冊。やはり他の本とは違い、さすが作家が書くノンフィクション、小説としても面白いと思います。
その山野井本人が記した「垂直の記憶」。ギャチュンカンを含めたいくつもの登攀が描かれています。「凍」でも書かれてはいましたが、極限の状態に陥った泰史氏が幻聴・幻覚を見る様などはやはり本人談(&妙子氏談)のほうが生々しい感じがいたします。
植村氏も小西氏も遭難して今は亡きお方。なので山野井氏が同世代でまだまだ頑張っていると思うと、ホントに嬉しい限りであります。
最後にこちら。
人生のことはすべて山に学んだ(沢野ひとし著・角川文庫)
最近は全くですが、若いころ椎名誠の本を読みあさっていたことがあり、沢野ひとしといえばその中の一派で、椎名誠的な「飯食って焚き火してヘンな探検をする」感じかと思いきや、若い頃は山にドップリな方だとは今さらながら知りませんでした。本では彼が登った50の山を彼の目線でユルメに紹介。イラストも相変わらずのユルメ。息抜きできる本でございました。
そういえば八ヶ岳の行者小屋では、沢野氏のイラストグッズがたくさん売られていたっけ・・・
というワケで・・・やっぱりダラダラとシマリのない文面となってしましました。
こんな文字ばっかのブログ、誰が読むんだかと思いましたが・・・ここまで読んでくれた方、ホントにありがとうございます。
来年はどんな本と偶然巡り会えるのか、とても楽しみです。(もちろん山以外の本もですが)
では皆さま、よいお年をお迎えください。