今さらながら植村直己を読む。
きっかけは2月半ばのとある暇な夜、YouTubeをダラダラと徘徊してたどり着いた動画から。
曲名は「星のクライマー」。めちゃくちゃ懐かしい曲。
歌っているのは1980年代半ば、松任谷夫妻の全面バックアップでデビューを果たした「麗美」というアーティストで、この曲は1984年9月に発売されたアルバム「“R”」に収録。
高校生の当時、あまり歌詞の意味も深く考えずによく聴いていたのですが(歳がバレる)、久しぶりに出会った歌のよくよく歌詞を紐解いてみると、とある人物を歌ったことに今さらながら気付く。
それが植村直己でありました。
植村直己がマッキンリー(現デナリ)冬季単独登頂後消息を絶ったのは1984年2月。
国民的な冒険家だった植村直己が遭難したニュースは、当時「登山」や「冒険」には全く興味なんかなかった自分でもよく覚えています。
30数年ぶりに「星のクライマー」を聞き直すと、涙もろい年齢からなのかなぜか胸熱となり、その勢いで植村関連の書籍を思わず書店にて購入。

青春を山に賭けて(植村直己著・文春文庫)、上村直己・夢の軌跡(湯川豊著・文春文庫)。
(関係ありませんが、本は書店で買うのが好きです)
読了後、こんなにもすごい方だったのかと、今さらながら改めて思う。
自身の著作「青春を山に賭けて」では、青年植村がほとんど無一文に近い状態で日本を飛び出し、言葉の壁も恐れず、世界の山に登りたいという情熱だけでアメリカやフランスでバイトをしながら様々な大陸に出掛け、周囲の人々に助けられたり翻弄されたりもしながら、五大陸最高峰登頂(エベレスト以外は単独登頂)、冬季グランド・ジョラス北壁完登などの偉業を成し遂げていく様子が様々なエピソードと共にまとめられた一冊。
この後植村はグリーンランド、北極点を犬ゾリで単独横断し、先のエベレスト登頂とともに「冒険家・植村」の名前がさらに広まっていく訳で、その植村がどのような過程で冒険家となっていくのかが当時の心情を織り交ぜながら描かれており、朴訥とした人柄でありながら自分を鼓舞し、奮い立たせながら目的に向かっていく姿は、読み進まずにはいられない内容で、もっと若い頃この本に出会っていたら、もしかしたら自分の人生観をも変えてくれたかもしれないと思わせてくれるような素晴らしい本でした。
「上村直己・夢の軌跡」は植村と親交のあった湯川豊(当時、文藝春秋の編集者)が綴った回想録。友人であり、編集者であった著者の目線から偉業を成し遂げていく植村を時系列で捉えるのではなく、「単独行」「食」「手紙」「奥さん」などの項目に分け、等身大の植村の魅力を描いており、たぶん自分では読み解けない植村の心情を補完してくれるような、こちらも素晴らしい一冊。
先に「〜夢の軌跡」を読んだのですが、もっと深く植村直己のことが知りたいと思えることができたのはこの本のおかげで、まさに湯川氏の意図通りになったと言うわけです。
まだ沢山ある彼の著書を読んでいない自分が言うのも何ですが、興味のある方はぜひご一読されてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、植村が消息を絶ち命日とされたのが2月13日。だからYouTubeで出会う確率が上がっていたのかもしれません・・・
「星のクライマー」は松任谷由実もセルフカバーで歌っていますが、圧倒的に麗美バージョンのほうがいいですね。
曲名は「星のクライマー」。めちゃくちゃ懐かしい曲。
歌っているのは1980年代半ば、松任谷夫妻の全面バックアップでデビューを果たした「麗美」というアーティストで、この曲は1984年9月に発売されたアルバム「“R”」に収録。
高校生の当時、あまり歌詞の意味も深く考えずによく聴いていたのですが(歳がバレる)、久しぶりに出会った歌のよくよく歌詞を紐解いてみると、とある人物を歌ったことに今さらながら気付く。
それが植村直己でありました。
植村直己がマッキンリー(現デナリ)冬季単独登頂後消息を絶ったのは1984年2月。
国民的な冒険家だった植村直己が遭難したニュースは、当時「登山」や「冒険」には全く興味なんかなかった自分でもよく覚えています。
30数年ぶりに「星のクライマー」を聞き直すと、涙もろい年齢からなのかなぜか胸熱となり、その勢いで植村関連の書籍を思わず書店にて購入。
青春を山に賭けて(植村直己著・文春文庫)、上村直己・夢の軌跡(湯川豊著・文春文庫)。
(関係ありませんが、本は書店で買うのが好きです)
読了後、こんなにもすごい方だったのかと、今さらながら改めて思う。
自身の著作「青春を山に賭けて」では、青年植村がほとんど無一文に近い状態で日本を飛び出し、言葉の壁も恐れず、世界の山に登りたいという情熱だけでアメリカやフランスでバイトをしながら様々な大陸に出掛け、周囲の人々に助けられたり翻弄されたりもしながら、五大陸最高峰登頂(エベレスト以外は単独登頂)、冬季グランド・ジョラス北壁完登などの偉業を成し遂げていく様子が様々なエピソードと共にまとめられた一冊。
この後植村はグリーンランド、北極点を犬ゾリで単独横断し、先のエベレスト登頂とともに「冒険家・植村」の名前がさらに広まっていく訳で、その植村がどのような過程で冒険家となっていくのかが当時の心情を織り交ぜながら描かれており、朴訥とした人柄でありながら自分を鼓舞し、奮い立たせながら目的に向かっていく姿は、読み進まずにはいられない内容で、もっと若い頃この本に出会っていたら、もしかしたら自分の人生観をも変えてくれたかもしれないと思わせてくれるような素晴らしい本でした。
「上村直己・夢の軌跡」は植村と親交のあった湯川豊(当時、文藝春秋の編集者)が綴った回想録。友人であり、編集者であった著者の目線から偉業を成し遂げていく植村を時系列で捉えるのではなく、「単独行」「食」「手紙」「奥さん」などの項目に分け、等身大の植村の魅力を描いており、たぶん自分では読み解けない植村の心情を補完してくれるような、こちらも素晴らしい一冊。
先に「〜夢の軌跡」を読んだのですが、もっと深く植村直己のことが知りたいと思えることができたのはこの本のおかげで、まさに湯川氏の意図通りになったと言うわけです。
まだ沢山ある彼の著書を読んでいない自分が言うのも何ですが、興味のある方はぜひご一読されてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、植村が消息を絶ち命日とされたのが2月13日。だからYouTubeで出会う確率が上がっていたのかもしれません・・・
「星のクライマー」は松任谷由実もセルフカバーで歌っていますが、圧倒的に麗美バージョンのほうがいいですね。
2021年に読んだヤマボン。
レビューではありませんが・・・2020年に読んだヤマ系の本。
「その峰の彼方」を読む。
エヴェレスト 神々の山嶺、鑑賞。
「神々の山嶺」観る前に読む・・・・・事ができるか。
エベレスト3Dを観る
レビューではありませんが・・・2020年に読んだヤマ系の本。
「その峰の彼方」を読む。
エヴェレスト 神々の山嶺、鑑賞。
「神々の山嶺」観る前に読む・・・・・事ができるか。
エベレスト3Dを観る
この記事へのコメント
はじめまして(^^)
いつも記事の更新を楽しみにしています♪
植村氏の本は本当に影響力が大きいですよね(^^)
僕も「青春を山に賭けて」を読んでから登山を始めました^_^;
星のクライマー、初めて耳にしました。さっそく聞いてみます(^^ゞ
いつも記事の更新を楽しみにしています♪
植村氏の本は本当に影響力が大きいですよね(^^)
僕も「青春を山に賭けて」を読んでから登山を始めました^_^;
星のクライマー、初めて耳にしました。さっそく聞いてみます(^^ゞ
はじめまして!
植村直己氏に惹かれてコメントさせていただきます(^^)
僕も少年時代、植村氏の本に出会って人生大きく変わりました!
時代を超えて愛され慕われる植村氏は
あらためて偉大ですね(^^)
植村直己氏に惹かれてコメントさせていただきます(^^)
僕も少年時代、植村氏の本に出会って人生大きく変わりました!
時代を超えて愛され慕われる植村氏は
あらためて偉大ですね(^^)
ゆみ王さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
実はこちらこそ、以前のブログからコソッと楽しませていただいております。
(前のブログが消えたときにはボーゼンとしました)
植村氏の言葉には、多くの冒険を苦労とともに成し遂げてきただけに、説得力に満ちていますね。
読み終えて、自分自身何かが始まるわけではないのですが・・・w
今後ワタクシからも、ブログにコメントさせていただきますのでヨロシクお願いします^^
実はこちらこそ、以前のブログからコソッと楽しませていただいております。
(前のブログが消えたときにはボーゼンとしました)
植村氏の言葉には、多くの冒険を苦労とともに成し遂げてきただけに、説得力に満ちていますね。
読み終えて、自分自身何かが始まるわけではないのですが・・・w
今後ワタクシからも、ブログにコメントさせていただきますのでヨロシクお願いします^^
八兵衛さん、はじめまして。コメントありがとうございます。
ブログ、拝見させていただきました。
チラッと「回顧録」を読ませていただきましたが・・・
「植村氏の本に出会って人生大きく変わりました」って、本当にすごく変わったではないですか!
当時ヘラヘラしていた自分は植村氏の本に出会う機会なんてあるわけがなかったのですが、出会っていても八兵衛さんのように行動力があったかどうかは疑問です・・・
今度は「チラッと」ではなく、じっくりとブログ拝見させていただきます!
ブログ、拝見させていただきました。
チラッと「回顧録」を読ませていただきましたが・・・
「植村氏の本に出会って人生大きく変わりました」って、本当にすごく変わったではないですか!
当時ヘラヘラしていた自分は植村氏の本に出会う機会なんてあるわけがなかったのですが、出会っていても八兵衛さんのように行動力があったかどうかは疑問です・・・
今度は「チラッと」ではなく、じっくりとブログ拝見させていただきます!
おはようございます(^^)
再コメ失礼いたします。
この記事でご紹介されてました本、
湯川豊氏著の「植村直己・夢の軌跡」が気になって
購入させていただきました。
まだ読んでる途中ですが、買ってよかった本です(^^)
もともと著者の湯川氏の古い本で「イワナの夏」という本が好きだったので
飛びついてポチリました。
(近所に本屋がないのです・・・)
先日のキャンプにこの本を持っていき、
読書キャンプを楽しませてもらいました。
ありがとうございました!
再コメ失礼いたします。
この記事でご紹介されてました本、
湯川豊氏著の「植村直己・夢の軌跡」が気になって
購入させていただきました。
まだ読んでる途中ですが、買ってよかった本です(^^)
もともと著者の湯川氏の古い本で「イワナの夏」という本が好きだったので
飛びついてポチリました。
(近所に本屋がないのです・・・)
先日のキャンプにこの本を持っていき、
読書キャンプを楽しませてもらいました。
ありがとうございました!
八兵衛さん、こんにちは!
記事がお役に立ててよかったです。
あれからすっかり植村直己にはまってしまい、立て続けに3冊購入、
遅読家なので一気には読めませんが、面白く読んでおります。
本は本屋で買うのが好きです、と言いつつ
世間とは関係の無い、勝手な「植村ブーム」に書店は追いついていないので、
残りの著書はポチりそうですが・・・
湯川豊氏の本、amazonでチラッと見ましたがいろいろ面白そうですね。
さっそく我が家の積ん読コーナー(遅読家なので)に入れさせていただきます (^^;
記事がお役に立ててよかったです。
あれからすっかり植村直己にはまってしまい、立て続けに3冊購入、
遅読家なので一気には読めませんが、面白く読んでおります。
本は本屋で買うのが好きです、と言いつつ
世間とは関係の無い、勝手な「植村ブーム」に書店は追いついていないので、
残りの著書はポチりそうですが・・・
湯川豊氏の本、amazonでチラッと見ましたがいろいろ面白そうですね。
さっそく我が家の積ん読コーナー(遅読家なので)に入れさせていただきます (^^;