聖岳〜便ヶ島よりピストン(2014.08.02~03)・その1
便ヶ島より聖岳へ。
金曜日の夜職場から直行し、登山口のある聖光小屋の前の便ヶ島駐車場には深夜到着。
便ヶ島駐車場までは国道152号線から林道赤石線に入った先の終点ですが、いつも道路の状態が悪くすぐ通行止めになったりする厄介な道。
今回、遠山郷観光協会のサイトで調べると、やはり現在工事中も夜間および日曜日は通行止め解除でした。
奥地ながら広々とした駐車場も、明け方には満車となっておりました。

天気はイマイチながらも6時頃登山口を開始。

登り始めてすぐに出てきた遠山森林鉄道跡のトンネル。中を抜けていきます。

昭和19年から昭和43年まで運行していた遠山森林鉄道。そのひとつ「遠山本谷線」はこのトンネルを抜け、西沢渡まで走っていたそうです。
便ヶ島の駐車場は当時の停車場跡地。だから広々としているワケです。
その西沢渡までの道のり、ところどころ斜面が崩れ、怖さ満点。

崩れた土砂の上を歩かねばならず、バランスを崩せば4〜50m下の遠山川の河原まで真っ逆さま。こんな場所が10箇所ほどあります。
途中に出てきた遊歩道の看板に「これが遊び・歩く・道だと?」と悪態をつきながら・・・

登山口より40分ほどで西沢渡に到着。
ここは西沢渡名物のゴンドラがあり、対岸までロープを引っ張りながら遠山川を渡るのですが、事前情報によると一人ではメチャクチャ重くて辛いようで・・・

事前に調べた情報では沢には小橋も架かっていたはずですが、どうやら流されたようで跡形もなし。
沢は意外と深く勢いもある流れなので徒渉を諦めてひとり乗り込むものの・・・案の定、川の真ん中あたりでストップ・ザ・ゴンドラ・・・
うんともすんとも言わないゴンドラに力尽きてきた時・・・急にゴンドラが動き、そのまま対岸へ。
振り返ってみると後ろから来た登山者が、ちっとも進まないオッサンを見るに見かねて、ロープを引いてくれておりました。
(泣きたいほど感謝・・・)
モチロン到着後はゴンドラを戻すのに協力し、後でお礼も伝えました。


対岸より撮影いたしました・・・
渡り終えた先にある営林署の廃屋。ここをを回り込んだ先がいよいよ本格的な登りとなります。

あまり変わらないような景色の中、4~50分毎に休憩を取りながら高度を稼いでいきます。

ゴンドラから2時間半チョイで苔平。もうヘロヘロ・・・


苔平と言うだけあって辺り一面コケ・コケ・コケ。気持ちよくて歩きながらコケ触りまくり。
さらにこの辺りの登山道、海底プランクトンの殻が隆起してできた「ラジオリヤチャート岩盤」という地層のためやたらと赤く、周囲の緑によく映えます。

これが赤石山脈(南アルプス)の謂われだったりします。
なんだかんだで牛歩の如く5時間かけて薊畑(あざみばた)に到着。この辺りで視界が開けました。

薊畑を東に下れば聖平小屋、北に向かえば聖岳への登山ルート。ピストンで聖岳に向かう人はここでザックをデポします。

本日、すでに聖岳山頂方面は雲の中。
もともと2日目に登る予定だったのでそのまま下って宿泊地の聖平小屋へ。
途中の道は高山植物の天国。しかし鹿の食害も酷いようで、あちこちに防鹿柵が張られています。

この辺りは昔ニッコウキスゲが群生していたようですが、今は見る影もありませんでした。
(その代わり斜面は鹿も食わないマルバダケブキの天下)
下りきると現れる木道に沿って進めば・・・

周辺で子ギツネが遊んでいました。
およそ11時半、やっとこさで聖平小屋に到着。

受付を済し、聖平小屋名物でもあるウェルカムサービスのフルーツポンチをいただきます。

疲れたカラダに甘さが染み入り・・・こんな美味いフルーツポンチは食べたことないですよ。
小屋の真ん前のテン場は非常にフラット。しかもどうやら一番乗り、逆に張る場所に迷う・・・

水場もトイレもすぐ近く、しかも水洗。何とも恵まれたテン場。

テントを張り、昼食を終えると既に12時半。
本日はここから上河内岳を往復する予定でもありました。
一息入れたら半分どうでもよくなってしまったものの・・・ここは気合いを入れ直し、サブザックを背負って出発。

が、自分の気合いに反して空はドンヨリ、気分が乗らないままトボトボと・・・
木道終点を左に折れ、ひたすら登って稜線付近にでると、右側の斜面が恐ろしくガレておりました。

テン場で休みすぎてやる気スイッチが切れてきたのか、このガレ場が妙に恐ろしく進むのにえらく時間がかかりつつ・・・
上河内岳の通過点、南岳までの急登を何とか登り切り・・・

何とも気合いの入らないなか、南岳(2702m)山頂に到着。

視界まったくナシ。ガスもどんどん上がってきて肌寒いったらありゃしません・・・
同じ頃に登頂していた方に上河内岳まで勧められるものの、視界もゼロならヤル気もゼロで、今日はここで終了。
下っている途中、既にBEERのことで頭がいっぱい・・・

それでもずいぶん登ってきました・・・
15時20分、テン場に到着。上河内岳を断念したのに3時間半近くもかかってしまいました。


後はテント付近でダラダラと。小屋の上空にたま〜に広がる青空に翌日の好天を期待しつつ、19時ごろ就寝いたしました・・・

次回に続きます・・・
金曜日の夜職場から直行し、登山口のある聖光小屋の前の便ヶ島駐車場には深夜到着。
便ヶ島駐車場までは国道152号線から林道赤石線に入った先の終点ですが、いつも道路の状態が悪くすぐ通行止めになったりする厄介な道。
今回、遠山郷観光協会のサイトで調べると、やはり現在工事中も夜間および日曜日は通行止め解除でした。
奥地ながら広々とした駐車場も、明け方には満車となっておりました。

天気はイマイチながらも6時頃登山口を開始。

登り始めてすぐに出てきた遠山森林鉄道跡のトンネル。中を抜けていきます。

昭和19年から昭和43年まで運行していた遠山森林鉄道。そのひとつ「遠山本谷線」はこのトンネルを抜け、西沢渡まで走っていたそうです。
便ヶ島の駐車場は当時の停車場跡地。だから広々としているワケです。
その西沢渡までの道のり、ところどころ斜面が崩れ、怖さ満点。

崩れた土砂の上を歩かねばならず、バランスを崩せば4〜50m下の遠山川の河原まで真っ逆さま。こんな場所が10箇所ほどあります。
途中に出てきた遊歩道の看板に「これが遊び・歩く・道だと?」と悪態をつきながら・・・

登山口より40分ほどで西沢渡に到着。
ここは西沢渡名物のゴンドラがあり、対岸までロープを引っ張りながら遠山川を渡るのですが、事前情報によると一人ではメチャクチャ重くて辛いようで・・・

事前に調べた情報では沢には小橋も架かっていたはずですが、どうやら流されたようで跡形もなし。
沢は意外と深く勢いもある流れなので徒渉を諦めてひとり乗り込むものの・・・案の定、川の真ん中あたりでストップ・ザ・ゴンドラ・・・
うんともすんとも言わないゴンドラに力尽きてきた時・・・急にゴンドラが動き、そのまま対岸へ。
振り返ってみると後ろから来た登山者が、ちっとも進まないオッサンを見るに見かねて、ロープを引いてくれておりました。
(泣きたいほど感謝・・・)
モチロン到着後はゴンドラを戻すのに協力し、後でお礼も伝えました。


対岸より撮影いたしました・・・
渡り終えた先にある営林署の廃屋。ここをを回り込んだ先がいよいよ本格的な登りとなります。

あまり変わらないような景色の中、4~50分毎に休憩を取りながら高度を稼いでいきます。

ゴンドラから2時間半チョイで苔平。もうヘロヘロ・・・


苔平と言うだけあって辺り一面コケ・コケ・コケ。気持ちよくて歩きながらコケ触りまくり。
さらにこの辺りの登山道、海底プランクトンの殻が隆起してできた「ラジオリヤチャート岩盤」という地層のためやたらと赤く、周囲の緑によく映えます。

これが赤石山脈(南アルプス)の謂われだったりします。
なんだかんだで牛歩の如く5時間かけて薊畑(あざみばた)に到着。この辺りで視界が開けました。

薊畑を東に下れば聖平小屋、北に向かえば聖岳への登山ルート。ピストンで聖岳に向かう人はここでザックをデポします。

本日、すでに聖岳山頂方面は雲の中。
もともと2日目に登る予定だったのでそのまま下って宿泊地の聖平小屋へ。
途中の道は高山植物の天国。しかし鹿の食害も酷いようで、あちこちに防鹿柵が張られています。

この辺りは昔ニッコウキスゲが群生していたようですが、今は見る影もありませんでした。
(その代わり斜面は鹿も食わないマルバダケブキの天下)
下りきると現れる木道に沿って進めば・・・

周辺で子ギツネが遊んでいました。
およそ11時半、やっとこさで聖平小屋に到着。

受付を済し、聖平小屋名物でもあるウェルカムサービスのフルーツポンチをいただきます。

疲れたカラダに甘さが染み入り・・・こんな美味いフルーツポンチは食べたことないですよ。
小屋の真ん前のテン場は非常にフラット。しかもどうやら一番乗り、逆に張る場所に迷う・・・

水場もトイレもすぐ近く、しかも水洗。何とも恵まれたテン場。

テントを張り、昼食を終えると既に12時半。
本日はここから上河内岳を往復する予定でもありました。
一息入れたら半分どうでもよくなってしまったものの・・・ここは気合いを入れ直し、サブザックを背負って出発。

が、自分の気合いに反して空はドンヨリ、気分が乗らないままトボトボと・・・
木道終点を左に折れ、ひたすら登って稜線付近にでると、右側の斜面が恐ろしくガレておりました。

テン場で休みすぎてやる気スイッチが切れてきたのか、このガレ場が妙に恐ろしく進むのにえらく時間がかかりつつ・・・
上河内岳の通過点、南岳までの急登を何とか登り切り・・・

何とも気合いの入らないなか、南岳(2702m)山頂に到着。

視界まったくナシ。ガスもどんどん上がってきて肌寒いったらありゃしません・・・
同じ頃に登頂していた方に上河内岳まで勧められるものの、視界もゼロならヤル気もゼロで、今日はここで終了。
下っている途中、既にBEERのことで頭がいっぱい・・・

それでもずいぶん登ってきました・・・
15時20分、テン場に到着。上河内岳を断念したのに3時間半近くもかかってしまいました。


後はテント付近でダラダラと。小屋の上空にたま〜に広がる青空に翌日の好天を期待しつつ、19時ごろ就寝いたしました・・・

次回に続きます・・・
満身創痍、ボロボロの北岳・・・(2021.7.23〜24)
早川尾根縦走・北沢峠から広河原へ(2018.07.14〜15)その3
早川尾根縦走・北沢峠から広河原へ(2018.07.14〜15)その2
早川尾根縦走・北沢峠から広河原へ(2018.07.14〜15)その1
鳥倉ゲートより小河内岳、そして塩見岳へ(2017.07.15~16)
GW、残雪たっぷりの仙丈ヶ岳へ (2016.04.30〜05.01)
早川尾根縦走・北沢峠から広河原へ(2018.07.14〜15)その3
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鳥倉ゲートより小河内岳、そして塩見岳へ(2017.07.15~16)
GW、残雪たっぷりの仙丈ヶ岳へ (2016.04.30〜05.01)