4年ぶりの甲武信ヶ岳。
前回は山梨県側の西沢渓谷からでしたが、今回は長野県側「毛木平」からの入山し、千曲川源流域に沿って山頂を目指しました。
毛木平からの甲武信ヶ岳は日帰りでも十分余裕なのですが、今年7月以来、日帰り登山ばかりで欲求不満気味・・・ということで目的の半分はノンビリテン泊山行、といったところです。
山頂までのCTは4時間チョットなのでやや遅めのスタート。
それもあってか毛木平の駐車場はすでに満車状態、仕方がないのでスペースの端に駐めて8時ジャストに登山開始。
山梨県側も長野県側も、どちらからでも人気の甲武信ヶ岳であります。
5分程で「十文字峠」への分岐。ここは右へ。
しばらくは車も通れる林道も、徐々に乗り入れのできない登山道になり、ゆっくり、森の奥へ奥へと誘われていきます。
道すがら、時折登場する「千曲川源流〜」の標識。
高巻き道もありますが、基本的に登山道は千曲川源流に沿って登っていくので、支流があちこちにあり、やたら徒渉が多いルートです。
道の周りの唐松は今も葉を落とし続け、おかげで森全体に柔らかい陽射しが差し込み、道は出来たての絨毯でフカフカに。
秋も終わりに近づいています。
陽射しの心地良いところで幾度となく休憩しながら景観ポイントのひとつ「ナメ滝」に到着。大岩を「舐める」様に流れる滝が素晴らしいスポット。
せっかくの景観も、ワタクシの写真力じゃイマイチ伝わりませんが・・・
この後も右に左に徒渉をくり返し、沢に沿ってゆっくりと詰めていきます。
気温が低いせいか、沢にはこの様な氷柱、道には霜柱。
水流は徐々に細く優しくなり・・・
「千曲川水源地標」に到着。登りはじめておよそ3時間20分、ずいぶんとゆっくり歩いてきました。
標柱のすぐ下に「最初の一滴」を汲める場所があります。
真夏だったら激旨だったはずの水も、本日はあまり汗もかいていないので、少しだけ頂いてすぐに登山道に復帰。
駐車場からここまでは比較的緩やかだった勾配も、水源の標識を過ぎると、急に登山らしい登りが始まります。
ここは我慢の20分・・・
息を荒げて稜線へ。取りあえず一息。
さらに進むと木立の隙間からは十賊山の姿も。西沢渓谷からはこの山を経由します。
ここまで来ればあと一息、ガレ場が出て来たら・・・
甲武信ヶ岳、到着しました。いや〜、最後はしんどかったです・・・
こちらは今歩いてきたルート。谷間の部分が千曲川源流域。
北側、目の前には「三宝山」。明日は三宝山から稜線を歩き、十文字峠から下山の予定ですが・・・
金峯、瑞牆も近くに見えておりましたが、五丈岩は雲の中でした。
甲武信小屋には13時前に到着。テン場は徐々に混み合い満員御礼、小屋前には宿泊記名の行列も。
ワタクシも含め、皆さん人混みや行列が嫌で山に来ているのに・・・なんて思ってみたり。
人気の山です。仕方ありませんね。
この日はメチャクチャ冷え込み、アルコールを入れても入れても暖まらないので6時前にシュラフへ。
明日の縦走のために早めに就寝。
が翌朝・・・
本日の天気を山小屋のお兄さんに聞いてみたところ、「山梨県側は曇りの様だが、川上村(長野県側)は雨風が結構強いと情報が入ってきている」とのこと。
天気が悪いなかの稜線歩きはただの苦行かも・・・と迷いつつ身支度をし、テン場を後に。
遅経ちなので、ヒト少なめ・・・
甲武信ヶ岳の山頂はドンヨリ。(降ってはないです)
周囲の山並みはおろか、すぐ近くの三宝山さえも姿カタチがありません・・・
こんな何も見えない日に稜線を歩き終えても思い出も残らず、「一度歩いたから、まぁいいか」などと、二度と歩かない道となりそうなので、本日の縦走はスパッと諦め、来た道を下山。
楽しみは次に取っておきます。
なんて言い訳じみた事を考え、自分の心を納得させつつ下っていると・・・
晴れたではないかっ!!
(よくあることです・・・)
下山後、「今日はイマイチだったなぁ」なんて思いながら駐車場で着替えをいていると・・・
なにかのロケ(源流トレッキング的なもの)で、俳優の山本○史さんを発見。
メディアで観たとおりの、男前でした。
本日最後は、有名人を見て得した気分に・・・なれたんでしょうか。ナンテ。
<行程>
[1日目]
毛木平登山口(8:00)→滑滝(9:59)→(11:19)水源地標(11:28)→
(12:18)甲武信ヶ岳(12:33)→(12:48)甲武信小屋〈泊〉
[2日目]
甲武信小屋(8:09)→甲武信ヶ岳(8:30)→水源地標(9:08)→
滑滝(10:05)→(11:30)毛木平登山口
毛木平登山口から甲武信ヶ岳山頂まで:4時間18分(休憩込み)
甲武信ヶ岳山頂から毛木平登山口まで:3時間00分(休憩込み)