木曽駒、上松Aコース、撤退・・・ (2016.07.08〜09)

グルヤマ

2016年07月21日 18:23

梅雨明け前の7月上旬、休日出勤の代休を金曜日に取り、木曽駒ヶ岳へ向かいました。




数日前から天気予報や台風情報を眺め、直前の情報では比較的アルプス南部なら台風の影響もさほどなく天気も持ちそう、との事。

木曽駒は過去に2度ほど登りましたが、いずれもロープウェイで千畳敷から登頂。なので今回は、一度歩いてみたかった上松Aコースから山頂を目指し、登頂後は頂上山荘でノンビリとテン泊・・・の予定。

(因みにBコースは今やバリルート状態なので、Aコースをピストン)


若干寝不足を感じつつも車を走らせ、登滑川砂防公園前の駐車場についたのは7時半過ぎ。

平日だからなのか、それとも天候的なものなのか、登山者は誰も居らず。




登山口への標識。ここからスタート。まずは砂防堤防直下に整備された道を渡り・・・




砂利道をしばらく歩くと程なく舗装された道に合流。




舗装路の脇には熊の捕獲檻などがあり、何となく怯えながらもしばらく進むと・・・




「敬神ノ滝山荘」(無人)に到着。ここまでおよそ25分。




ここで登山届を提出し、いよいよ登山道へ。








ここから8合目あたりまではただただ鬱蒼とした樹林帯をひたすら登ります。

道は思った以上にに整備され、しかも半合目ごとに標識も立っており、まず迷うことはありません。


時折、木々の間から姿を見せる御嶽山や乗鞍岳の雄姿を見ながら、頂上からの大展望に思いを馳せながら進むも・・・いつもの如く、と言っていいのか、全くペースが上がらず。

体調の悪い時に発生する「眠い眠い病」がこの日も体に襲いかかり、フラフラ、というかフワフワという表現に近い足取り。

とにかく眠く、とにかく怠い。そしてザックが重い・・・


加えて・・・道の途中、「ガサガサアァァ」と藪から音が。

たぶん小〜中動物とは思うのですが、最近何かと話題の「熊さん」ではないかと怯えながら歩き、余計に疲れるハメに。
(この辺り、よく出る山域です)


予定していた時間より30分も遅く、5合目の「金懸小屋」(無人小屋)に到着。




しかも予報に反して1日早く、パラパラと雨が降り始めて、気分もドンヨリ。

金懸小屋の中は綺麗に整頓されており、正直今日はここで泊まり、荷物をデポして明日登頂しようか・・・と考えるくらい体調悪し。




その先の「胸突き八丁」や「らくだの背」などの登りで、疲労感サイコーチョー。




それでも何とか気力で前へ。深い樹林帯を徐々に抜ければ、若干気分も変わったりもします。


三ノ沢岳もずいぶんと大きく・・・




8合目を過ぎた辺りからは森林限界が近くなり、宝剣岳も見えてきます。




同じような感じで並ぶ、御嶽と乗鞍。




一旦下って「大ナギ」を渡ります。核心部、とまではいかないまでも、ちょっと注意が必要。






時刻は15時近く、しばらくは小康状態だった雨も大ナギあたりで本降り状態、風も出てきて体感温度は下がり気味。


そのうち9合目の「玉乃窪小屋」が見えたところでこれ以上登る気力も失せ、登頂は翌日にしようと、本日はここで素泊まりする事に。






小屋は自分一人の貸切状態。

室内は結構広く、本来なら居心地がいいはずの空間も、体が冷え切っているためか体もなかなか温まらず、広々とした空間がなんだか恨めしくも感じたり・・・




小屋のご主人に温かいお茶いただき、ストーブを付けてもらうと、それ以降はストーブの前で硬直状態。




夕飯までダルマの様に丸く、小さくなっておりました。


そのうちに外はまるで嵐のような状況に・・・

テレビで天気予報を見ると、どうやら台風の進路が変わり、この辺りの近くを通る模様。

小屋もガタガタと音を立て始め、明日登頂という事よりも、明日下山できるのか・・・という不安に駆られ、結局、翌日の登頂を諦めて朝イチで下山することに決め、この日はさっさとご就寝・・・





翌日、夜中よりも風雨が若干おさまった朝6時に小屋を出発。(かなり爆睡しました)




下りで懸念していた大ナギの濁流もなく、ちょっと一安心。




後は岩の上を転ばぬように注意しながら歩き、もうひとつ懸念していた登山口近くの砂防堤防下の道も、増水による徒渉という事もなく・・・




10時頃、何とか駐車場まで到着する事ができました。



木曽駒方面は雲厚く・・・




この2日間、小屋のご主人以外には、誰とも会わない山行でした。


なにが怖いって、雨で人の匂いや気配が薄くなる山道、熊に怯えながら下ってきたこと。

万が一のため、7合目辺りから下までずっと叫びながらの下山は、緊張からか余計な筋肉を使い、翌日はえらい筋肉痛になってしまうという・・・


相変わらず、過労の体に苦行を強いております・・・



8合目から大ナギあたりまでは結構なお花畑が続いており、天気がよければ気持ちのいい場所です。







<行程>上松Aコース
[1日目]
 川砂防公園前P(7:38)→敬神ノ滝山荘(8:02)→(10:22)
 金懸小屋(10:49)→八合分岐(13:55)→大ナギ(14:15)
 →(14:55)玉ノ窪小屋
[2日目]
 玉ノ窪小屋(5:56)→大ナギ(6:14)→(8:16)金懸小屋
(8:31)→敬神ノ滝山荘(9:44)→(10:05)川砂防公園前P

 川砂防公園Pから金懸小屋まで :2時間44分(休憩込み)
 金懸小屋から玉ノ窪小屋まで :4時間06分(休憩込み)
 
 玉ノ窪小屋から金懸小屋まで :2時間20分(休憩込み)
 金懸小屋から川砂防公園Pまで :1時間49分(休憩込み)


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