GW前半戦、まずは関西の金剛山へ(2022.4.30)

グルヤマ

2022年05月13日 12:40

今年のGW、前半戦は大阪と奈良の県境にある関西きっての人気の山、金剛山。

山中には、鎌倉幕府滅亡のきっかけを作った楠木正成が築城した千早城跡があり、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も放映中ということもあって、登るにはまさにタイムリーかと・・・

(大河ではそこまでは描かれないとは思いますが)

山頂付近には売店があり、つい最近までロープウェイも運行(2019年に運休、昨年廃止が決定)していたということもあり、何となく今回は「観光登山」気分。


前日は近くの「道の駅ちはやあかさか」にて車中泊。この道の駅には「楠公生誕地遺跡」もあったりと、たぶん歴史マニアの気分を盛り上げてくれる場所だったりします。
(自分はそれほどでもありませんが)




どこにでもありがち


朝7時半ごろ、登山道一番人気の「千早本道」前の駐車場に到着。料金1000円には一瞬たじろぎましたが、今日は観光登山!と自分に言い聞かせて入庫。


お隣の600円駐車場は、すでに満車でした


駐車場に横にはモンベル(昨年オープン)と豆腐屋があります。






駐車場を出て左、豆腐屋のすぐ横が千早本道の入口。金剛山初心者はここから登るべき、なのですが・・・




千早城跡、千早神社へ立ち寄りたいため、折角登った道を下って県道705号線に戻り、千早神社の入口へと向かいます。


一旦車道に出ます


この付近も駐車場が多くすべて600円ほど。1000円返して欲しくなりましたが、金剛山初心者だから仕方ありません・・・


駐車場から10分かからず到着、ここから登山開始。




・・・と言っても、千早城跡まではずっと段差の大きな石段で、初っ端から結構ハード。途中かなり年配のオッチャンにも抜かれる始末。




千早城は幕府軍との100日間に及ぶ攻防戦でも落ちなかった城。この石段もかなりの急斜面に付けられていて、難攻不落というのがよく分かる気がします。

重い甲冑に草鞋でここを登った当時の武者達、すごい!というよりホントはスンゲー嫌だったんだろーなー、なんて。


10分チョイで千早城跡に到着。広場には茶店(売店)もありましたが、もう営業されていない様子。




城跡の広場の奥の鳥居をくぐったその先に千早神社があります。






千早城の本丸にあたる場所に建てられた千早神社。広い境内に人の気配は全くなし。何となく寂しい限り。

茶店はつぶれ、神社に人気なし、ロープウェイは運休と・・・人気の金剛山といえど、やはり全盛期よりも衰退しているのは確か。昭和にできた遺構ほど、レトロブームの今こそ残してもらいたいものです・・・


拝殿手前の道を進み、千早本道の二合目に合流。




ここから山頂まではただただ階段を上り続けるという、いわゆる「階段地獄」であります。






地元愛知県の鳳来寺山の参道の階段が1425段、丹沢(塔ノ岳)の大倉尾根(通称バカ尾根)が合計2400段弱、そして金剛山の千早本道が3000段近くと、自分が知っている限りナンバー1の段数。歩くとき、上を見上げたら負けです。
(但しキツさは、バカ尾根かも知れません)


五合目に到着。ここで水分補給。




ここにも昔「一本木茶屋」という売店があったそう。今はトイレとベンチ、有名なオブジェがあるのみです。


有名なオブジェ


手を合わせるジーサンもまたオブジェみたいなもの


八合目の分岐。山頂へはどっちでもOK、本日は左へ。




まあ、どっち登ってもシンドイんですがね・・・




九合目でまた分岐。「近道」と「楽な道」。言わずもがなの楽な道へ。




途中、ホントに楽でした


登り切ると食堂、売店、そのた諸々。人も多くてまさに観光地。






登山回数を示す名簿板も設置されており、200回以上登った方の名前がズラリ。


但し金剛錬成会員(有料会員)に限る


中には15000回以上のお方も。凄すぎてピンときません。




ちなみに九合目の「近道」を使って登ると、この名簿板あたりから登ってこられます。


この一帯の一番デカイ建造物は「金剛山転法輪寺」という真言宗のお寺。




お不動さん


実はこのお寺、建立したのは役行者様。役行者と聞けばワクワクせずにはいられません。




本堂の近くにはこんな仏様も。チ○○クって・・・




お参りを済ませ、周囲をふと見ると・・・




でかいクルマも走って上がれる道があるようで、何というか、ちょっと拍子抜け。


お寺にお参り後は、とりあえず・・・






こんなのが、観光気分を盛り上げてくれるんですよ。フフフ・・・




その後は山頂標識のある場所へ移動。




売店あたりで40分ほど時間を潰してからの、もったいぶった登頂でした。




山頂から見る大阪の市街地は、土地勘無くてよく分かりません


ちなみにこの山頂広場、国見城跡といって千早城の出城だった場所。確かに見晴らしよくて、軍略も立てやすそう。


そして、金剛山と言えば「金剛山ライブカメラ」。

10分毎に山頂標識の前で写された写真をサイトやYouTubeにて確認できます。

時刻は10時。まずは楽しみにしていたライブカメラに収まり・・・


汚れがヒドいレンズ


その後は、金剛山専属モデルを舐めるように撮影。正直コレに逢いに来た、と言っても過言ではありません。(ホント)




ヘンタイか・・・


賑やかな山頂広場一帯で1時間以上も観光気分を堪能した後、転法輪寺の横から次の目的地へ出発。

本日はここから「ちはや園地」を経て、伏見峠から念仏坂を下り、百ヶ辻登山口へと出る周回コースを歩きます。






目的地のひとつ「葛木神社」。




こんごうさん(かつらぎだけ)・1125m


この山(金剛山)の最高地点はこの葛木神社の奥、1125mの葛木岳山頂ですが、神域で立入が禁じられているために、50mほど低い国見城跡の広場を山頂としているそう。葛木神社にある山頂標識は控えめで、こっちの方が好感が持てます。


しっかりとお参りを済ませ、ちはや園地方面へ。「一の鳥居」を過ぎてロープウェイ方面を示す標識を追いながら歩いていると、チョットした分岐点。




ちはや園地へは右手ですが、ここは一旦左へ寄り道。




着いた所は・・・Oh! 電波塔パラダイス!




ではなく・・・




電波塔の脇にある一等三角点。湧出岳というピークであります。


ゆうしゅつだけ・1112m


全体的に整備が行き届いたイメージの金剛山ですが、この湧出岳付近は少し荒れ気味の様子。この先に続く道を進み、先程のルートに合流する際も段差はきつく結構ハードでした。


荒れてます・・・


ちはや園地に続く道に合流。しばらく歩くと看板登場、ちはや園地の一帯に入った模様。








小高い丘の上に立った展望台。上からの眺めは、大峰山脈は辛うじて分かるものの後は未知の山だらけ。久しぶりに新鮮な気持ちで景色を堪能。


さらにその先へ進むと・・・




遊具もある開放感満点の芝生広場。多くの子供たちが走り回っていましたが、ここも標高1000mチョイ。ホント子供って元気だな・・・と。




ちはや園地休憩所


バーベキューもできそうな建物も


周辺には「ちはや星と自然のミュージアム」なる建物も。広場にて昼食休憩後にお立ち寄り。




ここは天体観測や自然学習を行っている施設で、主にパネル展示がメインだったりするものの、その天体観測、天気の良い日中には太陽観測を催しており、口径400mmの反射式天体望遠鏡でガイドさんが説明をしながら観測体験をさせてくれます。




山座同定もしてもらいました


ゆったりと有意義な昼を過ごし、いよいよ下山。まずは広場横の金剛山キャンプ場を通り過ぎ、伏見峠へ。


金剛山キャンプ場(管理事務所)


伏見峠


伏見峠から下る念仏坂は結構急坂なものの、残念ながら下りきるまですべて舗装済み。つまりこの道から山頂周辺へクルマが上がって行けるんでしょーね。




下りながらもちょっと脇道に逸れたりすれば、こんな景観にもお目にかかれます。




時刻は13時半近く、百ヶ辻登山口に到着。朝歩いた県道705号線まで下ってきました。




この時間からも登る人多し。愛されてる山です・・・




後は車道をトボトボ歩き、25分で千早城跡の登山口へ。




さらに7分後、駐車場に到着。全行程6時間のノンビリ観光登山、天気にも恵まれ、非常によろしゅうございました。





金剛山、うちの地元(愛知県)で言えば「本宮山」的な、地元民に愛される感じの山でしょうか。(売店などはありませんが)

しかも登山ついでに歴史に触れたり、登拝回数のスタンプを貰えたり、公園でゆったりできたりと、まるでテーマパークそのもの。豊かな自然も加わって、大阪府民、奈良県民の方々に愛される理由がホントによく分かりました。
(ほとんど散歩気分なのか、犬と登ってる人もやたら多いし)

いや〜、うちの近くにもひとつ欲しい山です・・・



駐車場横、山の豆腐にて本日のオミヤ


<行程>
駐車場(8:58)→千早城跡登山口(9:19)→
千早城跡・千早神社(9:19〜9:52)→二合目(9:32)→
金剛山山頂広場付近(12:05〜12:05)→
葛木神社(12:31)→湧出岳(13:02)→
ちはや園地周辺(13:24〜12:05)→
伏見峠(13:32)→百が辻登山口(9:19)→
千早城跡登山口(13:39)→駐車場(13:48)

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